アフガニスタン・パイロットプログラム

医療が届きにくい地域のためのプライマリケアプラットフォーム

都市から遠く離れ、不安定な通信で、医療体制も十分ではない。そうした地域でも、Welnoteは患者・家族・医療従事者・医師をつなぎます。

モバイルアプリは2026年7月にリリース予定。

木立に囲まれた道を地域の診療所へと歩く医療従事者。

医療が届きにくい地域のために設計されています。

多くのデジタルヘルスプラットフォームは、医療システムが正常に機能していることを前提につくられています。Welnoteは、通信もインフラも制度も、常に信頼できるとは限らない環境のために設計されています。

従来の医療システムが前提とすること

  • 安定したインターネット
  • 長期にわたって同じ医師
  • 連携の取れた医療チーム
  • 同じ診療所に通院する患者

人道支援の現場が直面していること

  • 通信の途絶
  • スタッフの入れ替わり
  • 分断された医療チーム
  • 地域をまたいで移動する患者

問題の本質

医療が中断されると、情報は失われるか、そもそも記録されません。人は移動し、医師は替わり、医療提供者はそれぞれゼロから始めます。そのため患者は同じ話を何度も繰り返し、医師は不完全な情報のまま対応せざるを得ません。足りないのは通信環境ではありません。共有された記録、つまり時間を通じて患者を継続的に捉える視点です。

通信やインフラは、環境条件にすぎません。本当の問題は、医療が継続性を失ってしまうことにあります。

医療の大半は、救急医療ではありません。

医療というと、救急車や救急室、手術室を思い浮かべがちです。しかし、健康上のニーズの多くは緊急事態のはるか前に現れ、その大半はそこまで至ることはありません。数か月から数年をかけてゆっくりと続き、観察・コミュニケーション・継続性によって支えられています。

カフを使って患者の血圧を測定する医療従事者。
  • 90%プライマリ・継続ケア
  • ~10%病院・救急

WHOと世界銀行は、母子ケア、慢性疾患の管理、予防接種、リハビリテーションといった必須の健康ニーズの90%以上が、プライマリケアで対応できると推計しています。病院、手術、集中治療を必要とするのは約10%にすぎません。

継続ケアの具体例

  • 妊娠
  • 子どもの健康
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 服薬フォローアップ
  • リハビリ

Welnoteは、プライマリケアを中心とした、継続的な医療のために作られています。

継続性

プライマリケア=継続性

プライマリケアは、一度きりの受診で終わることはありません。妊娠は数か月にわたって見守られ、慢性疾患は数年に及び、診断は時間をかけて初めて見えてくることも少なくありません。一つひとつの受診が前回の上に積み重なり、ゼロからやり直さずに済むとき、医療は初めてうまく機能します。

その引き継ぎこそが継続性です。そして、システムが脆弱なときに真っ先に途切れてしまうものでもあります。Welnoteは、それを保ち続けるために作られています。

家族・現場・医師が、一つの記録を共有する。

一つの症例は、患者を中心に家族、フィールドワーカー、医師によって作られます。こうした情報は決まった順番で集まるとは限りません。質問が観察を促し、フォローアップが新たな気づきを生むこともあります。Welnoteは、これらをすべて一つのつながった記録にまとめます。

  1. 気づき

    患者とフィールドワーカー

    異変に気づく

    症例は、診断ではなく、患者や家族が気づいたことから始まります。多くの場合、それはほんの数語です。最初に、患者本人またはフィールドワーカーが新しい症例を作成します。初期設定では実名を使わない識別IDが割り当てられ、実名の利用は任意です。そして、気になる症状や体の変化を記録します。

    「赤ちゃんにうまく授乳できないんです。」 「頭の感じが変で、眠れないんです。」 「息を吸うと胸が痛むんです。」

  2. 観察

    フィールドワーカーと家族

    詳細が加えられる

    フィールドワーカーはケアの現場でバイタル・症状・写真・音声を記録し、家族は受診の合間に気づいた変化を伝えます。

  3. 質問

    医師

    医師が問いかける

    遠隔の医師が記録を開いてレビューします。離れた場所から正確に判断するために、必要に応じて追加の情報を現場へ求めることもあります。

  4. 方針

    医師

    ケアプランが形になる

    より明確な全体像をもとに、医師はフィールドワーカーが実行するためのケアプランや紹介を作成します。

  5. フォローアップ

    フィールドワーカーとスーパーバイザー

    フォローアップと成果

    フィールドワーカーは計画を実行し、その後に起きたことを記録します。それが新たな気づきにつながることもあります。スーパーバイザーは、プログラム全体でフォローアップの実行状況と成果を追跡します。

Welnoteにとって症例は、記入して終わりの書類ではなく、観察・質問・フォローアップのたびに更新される記録です。

オフライン対応とデータ安全性。

記録は、安全に守られていなければ安心して使えません。Welnoteは、端末や通信環境を問わず記録を同期し、役割ごとにアクセスを制限し、初期設定で患者の個人情報を保護します。

01 · 同期

オフラインで記録し、接続時に自動で同期。

症例は現場から医師へ、そして現場へと受け渡されます。双方が同時にオンラインである必要はなく、それぞれが接続できたときに最新の状態へ同期されます。

オフラインで記録

フィールドワーカーがモバイルで症例を記録します。電波は不要です。

同期される

通信が回復すると、自動でアップロードされます。

医師がレビュー

医師が全履歴を読み、ケアプランを作成します。

現場へ戻る

ケアプランは次の接続時にフィールドワーカーの端末へ同期されます。

同じループがフォローアップのたびに繰り返されます。二重入力もなく、失われるものもありません。

02 · アクセス

役割に応じて必要なデータだけを表示。

アクセスは役割に応じて決まり、各自が自分の業務に必要なものだけを見られます。ケアの現場では、患者・その家族・地域の医療従事者が同じ役割を共有します。そのうえで、医師がレビューと計画を行い、スーパーバイザーが成果を追跡し、管理者がアクセスを管理します。

患者 / フィールドワーカー

患者、家族、地域の医療従事者が、ケアの現場で記録するために使う共通の役割です。電波は不要です。

  • 症例を作成し、患者を登録する
  • 現場でバイタル・写真・音声を記録する
  • フォローアップを予定し、完了する

医師

応答する前に全履歴をレビューします。スマートフォンでも、ノートパソコンでも。

  • リスクと緊急度で並べ替えられた症例キュー
  • すべての診療をまたいだ患者タイムライン
  • 現場へ同期されるケアプランと紹介

スーパーバイザー

個々の臨床記録を開くことなく、プログラムの健全性を追跡します。

  • 地区・プログラム別のフォローアップ遵守率
  • 期限超過を追跡する紹介パイプライン
  • ドナーやパートナー向けの集計レポート

03 · プライバシー

個人情報は、初期設定で保護されます。

実名などの個人情報は初期設定で伏せられ、プログラムが必要とするときにのみ共有されます。そして、すべての変更には責任が伴います。

初期設定では実名を使わない

患者には実名の代わりに識別ID(例:WN-2024-0042)が割り当てられます。プログラムが実名表示を有効にしない限り、記録に本人を特定できる情報は含まれません。

データベースレベルで保護

実名を有効にした場合でも、データはそのプログラムの参加者だけに表示されます。このアクセス制御はデータベースのレベルで強制されるため、権限のない人が他の記録を見ることはできません。

説明責任と分離

すべての臨床上の変更はサーバー側で記録され、あるプログラムが別のプログラムのデータを見ることは決してできません。

現場で記録し、どこからでもレビュー。すべての記録が確実に保管・保護されるから、安心して使えます。

継続的な医療プログラムのために

患者の移動、担当者の交代、通信の途切れ。こうした要因で医療は分断されます。Welnoteは、すべての診療を通じて患者記録を一つに保ち、フォローアップの抜け漏れや紹介の停滞を防ぎます。プログラム管理者は、どの地域に支援が必要かを把握できます。

シルエットの人々が歩く、アフガニスタンの農村の砂ぼこりの舞う夕暮れ。

医療が最も届きにくい場所へ

地域保健プログラム

症例は地域の医療従事者、各地区、遠隔の医師の間を行き来します。共有のタイムラインがなければ、フォローアップは滞り、これまでの経過も失われます。

フォローアップ遵守率地区別の症例数期限超過のフォローアップ

難民医療サービス

患者は拠点や医療提供者の間を移動します。実名ではなく識別用のIDで管理するため、本人を特定できる情報を残さずに、一つの継続した記録を保てます。

紹介の緊急度症例種別の構成同期状況

移動型アウトリーチチーム

訪問は電波の届かない地域で行われます。記録は端末内に保持され、通信が回復すると医師のレビューへ同期されます。

同期状況期限超過のフォローアッププログラム完了率

母子保健のフォローアップ

妊婦健診とリスクフラグは数か月にわたるケアを通じて引き継がれる必要があります。一つのタイムラインが、出産までに予定されたすべてのフォローアップを追跡します。

フォローアップ遵守率リスクフラグの推移紹介の緊急度

慢性疾患のモニタリング

繰り返す症状や経過は、医療提供者ごとにばらばらの単発受診ではなく、時間の流れに沿って継続的に把握する必要があります。

症例種別の構成プログラム完了率リスクフラグの推移

人道医療対応

分断された医療提供者、スタッフの入れ替わり、不安定なネットワーク。こうした環境でも、拠点やチームの変化に耐える共有記録で、素早く展開できます。

地区別の症例数紹介の緊急度同期状況

医師の皆さまへ

担当する症例は、患者の全履歴を見ながらレビューできます。履歴の切れた案件リストを追う必要はありません。作成したケアプランや紹介は、スマートフォンからそのままフィールドワーカーの端末へ同期されます。

NGOの皆さまへ

施設もITチームも不要。数か月ではなく数日で立ち上げ、初日から現場で記録を始められます。個々の診療記録にアクセスせずに、フォローアップの遵守状況や紹介の流れ、地区ごとの成果を把握し、個人を特定しないデータでドナーへ報告できます。

パートナー・スポンサーの皆さまへ

あなたの支援を、より遠くまで届く医療に。Welnoteはそれを、一度きりで終わらない継続的なケアへと変えます。成果は数値で確認でき、株主や理事会にそのまま報告できます。個人を特定することなく、透明性と説明責任を保てます。

プライマリケアを、どこにでも。

人道的医療プログラムを運営していますか?または、遠隔医療ソリューションをお探しですか?